「父帰る」「屋上の狂人」舞台レポ  みゆ
ただいま。
つい1時間ほど前に東京から帰って来ました。
何から書いていいのか・・・
今ちょうど、千秋楽の公演が終わったころですね。
剛くん、出演者の皆様、本当にお疲れさまでした。

皆さんの感想にあるように、シアタートラムは本当に小さな劇場で、入口を入った瞬間からいきなりお芝居の世界に引き込まれる感じ。30分前の開場を待って中に入り、パンフを買って自分の席に座ったのですが、開演を待つ間もなんかそわそわして落ち着かない私。

そのうち、緊張がMAXになって、胸はドキドキするし、手は冷たくなるし、このまま舞台も見れずに倒れちゃうんじゃないか・・・と思うほどでした。そして、幕は上がりました。


【父帰る】
真っ暗になった会場にライトに照らされた剛くんの白い顔が浮かび上がりました。そこにいるのは、いつも見るやさしい感じの剛くんではなく、一家の長として家族を支えてきた、自信に満ち毅然とした賢一郎でした。
家族をやさしく見守る瞳の剛くん、そして帰って来た父親に向ける怒りと悲しみの表情のギャップがすごすぎて、釘付けになってしまいました。
20年間、『父親』役に徹してずっと押し殺してきた感情が吹き出したとき、みっともなく感情の赴くままに怒鳴り散らしたときに初めて、賢一郎の胸の中の氷が溶けて家族として融合出来たんだな、と感じました。
全ての感情を乗り越えて、許し合える家族っていいな・・・って思わせてくれる作品でした。


【屋上の狂人】
幕が上がり、のっけから屋根の上にいる剛くん。さっきとは打って変わってやさしくほんわかした義太郎がそこにいました。
その表情は本当に幸せに満ちていて、嬉しそうで、楽しそうで、毎日をこんなに幸せに過ごせる義太郎が見ていて羨ましくなるほどでした。
ずっと屋根の上にいる義太郎にもちろん目は釘付けでした。他の人が演技をしている間も気を抜くことなく役に徹している剛くん。もちろん役を演じているのに違いないのですが、それは時には『素』でやってるの?と思えるほど、とても自然でした。
義太郎を何とか更生させようとする両親を諫める末次郎の台詞にもジーン・・・ときました。
『幸せ』の形なんて人それぞれで、それを自分の価値観にあてはめて押しつけたり同じにしてあげることが決して本当の『幸せ』じゃないこと、人を『個』として認め、尊重することの大切さを教えてくれる作品でした。


【楽】
あっという間に公演は終わり、出演者が一同に介して舞台上へ出てきました。そこには賢一郎でも義太郎でもない、初めていつもの剛くんがいて、心からほっとしました。

「やっと会えた!!!」

って思ったのです。
全員が幕内に消えて、また剛くん一人が出てきて挨拶。その瞬間は「え?たったこれだけ?」と思うほど、本当にあっけなく、あっという間に過ぎていきました。
長い人生の中で、たった1時間とちょっとの間でしたが、その時間をこうして一緒にいられたことが本当に感謝でいっぱいでした。こうして同じ時間、同じ空間に生きていられる偶然に心からありがとうと言いたいです。
つたない文章を長々と読んでいただいてありがとうございました。
少しでも、雰囲気と興奮が伝われば嬉しいです。




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