テンパートレイル

  2年近くの熟成期間をおいてようやく完成した。シャクレ1号の軽量ボンネットの製作過程を簡単に紹介します。
  製作にあたっては、本職風小僧さんのご指導ご協力の下、素人なりにがんばってみましたが、構想から完成までに2年の歳月が流れてしまいました。(時間がないのを言い訳に・・・ほんとは本人のやる気がなかっただけ?)
  なお、挿絵はかなりアバウトで、工程もいきなりとんでたり、写真がないものもありますのでご勘弁をば・・・
  いきなりこんなところから始まっていますが、この前に下処理などがありますので、文面のみで・・
1  まずはマスターになるボンネットの下処理ですが、何度もワックス掛けをした後、ダクトになる部分に発泡ウレタンを貼り付けます。(今回はエアゾルタイプを使いましたが、結果的には少々高く感じても、板(ブロック)に成形されたウレタンを使うのがベターだと思います。後の作業効率と仕上がりが違ってきます。
2  ウレタンを好みの形状に成形後、ガムテープを貼り付けます。
  貼り付けたガムテープの上からFRPを2〜3枚貼り付け、成形、その後ポリパテで成形します。
注・・・今回エアゾルタイプのウレタンを使用し失敗だったのがこの成形過程に大きな支障が出たことでした。ウレタンの成形からFRP貼りまでの作業を一連で行えればまだ良かったのでしょうが、しばらく時間をおいたため、ウレタンが変形(落ち着くまでにかなり時間がかるようです)し後の成形が大変でした。

  成形が完了したら、一度ダクト部分をボンネットから外し、耳の部分をカットし、した処理時に貼ったガムテープなどを剥がし、直接ボンネットに貼り付けます。
  ダクト部分を貼り付け、再度ボンネットとの接合部分の成形をし、プラサフ処理を数回繰り返し妥協できたら?ボンネット全体を水ペーパーで磨きます。この作業がかなり重要で、塗装のめくれや引っかき傷などがあったら段差がなくなるまで磨くかパテ処理なども必要です。今回はこの処理を甘く見ていたので型の段階で人手間かかることになってしまいました・・・   磨きが終わったら一度塗装をします。塗装をするとした処理の良し悪しが一目瞭然!後悔先に立たずです・・・
  次に塗装面を磨きます。最初は番手の細かいペーパーで、次にワックス掛けを5〜6回行います。
  ここで如何に塗り残しがなく滑らかできるかが型の仕上がりと抜き易さにつながります。
  最後に、青色の汁?を全体に湿布しマスターの完成です。   続いてゲルコートを湿布します。
  ゲルコートが乾けば、いよいよFRPの貼り付けですが、肝心なのは1枚めの貼り付けです。エアーや巣穴などが入らないように丁寧に貼り付ける必要があります。
  一枚目の貼り付け終了、こんな、角の部分にエアーが入り安いので丁寧にエアー抜きをしていきます。
  その後、4枚を貼り重ね、補強の紙管も貼り付け乾燥させます。さてどんなになるやら・・・   ボンネットは平面が多いので比較的簡単に型が外れます。
  余分な部分をカットして、エアーの入っている部分(かなりありました)をパテ処理し、ペーパーで水研ぎ、4〜5回ワックス処理をし、とりあえず型の完成です!   型が完成した後は、裏骨の製作です。こちらは表と違いそんなに気を使う必要もありません。ワックスを数回塗り、念のため青い汁を湿布し、下処理完了です。
  裏骨なのと、軽量化が目的なので、大部分は1枚構造にしました。ヒンジ取り付け部やキャッチ部分は何枚か貼ってあります。
  ヒンジ取り付けのメス側に使用する金具です。ホームセンターの建材売り場で見つけたものですが、ナットのサイズピッチもピッタリです。   裏からボルトで固定しておいてFRPでサンドイッチして固定します。
   前後しますが、型が完成したところで、いよいよカーボンクロス貼りです。
型に離型処理をした後、クリアーゲルコートを吹きつけ、2日ほど乾燥させた後、クロス貼りを始めました、
まずは、位置合わせです。必要な大きさにクロスをカットし型に乗せ位置を合わせます。この作業が如何にうまくできるかで、表面の仕上がりが決まってきます。私の場合はかなり織目が崩れました(涙)
位置が決まれば、型に合わせクロスを馴染ませます。
   今回は、材料の入手(現在カーボンが無い状態だそうで、当初使おうとしていた、1.55m幅のクロスが入手できず、1m物になってしまいました)とコストの加減で、一部(写真上の部分)をFRPで補うこととなりました。写真はカーボンクロスとFRPを一枚貼った状態です。    本当は裏打ち(2枚目)もカーボンを使いたかったのですが、コストの加減で、FRPに・・・この状態でカリっと乾くまで置きます。
   乾燥したところで、裏骨を貼り付けます。接着剤はFRPパテですが、変なところで軽量化のためにパテの量をケチったため、後で泣くはめに・・・パテはケチらずタップリ使いましょう〜!    裏骨を合わせた後は、位置を決めクリップや重しなどで固定し圧着乾燥を待ちます。
   裏骨が付いたところで、型から外します。緊張の一瞬です。
何箇所か、エアーが入ってる部分がありましたが、致命的な部分にはなく、とりあえず、この時点での看板行きは免れました。
   裏はこんな感じに、ダクト部分は事前にカットしておきました。裏骨は少しでも軽くするためのにと一枚にしましたが、市販のものは2枚構造となっているようです。強度や製品の仕上がり具合などを考慮すると2枚は必要なようです。
この時点での重量は6キロを切る程度でした。
   写真は大幅に進んでいますが、離型後、不要な部分をカットし直線・Rのライン出しをします。妥協できたら、一度実車で合わせ付くかどうかのチェックを、どうにか最悪の事態は免れたため、再度外し仕上げの工程へ・・・
裏骨を黒の缶スプレーで塗装し、表はペーパー充てとパテうちを、妥協できたら塗装(今回は先端のFRP部分と3方を数センチほどボディー色で塗装し垢隠しをすることにしたのです)部分へのサフうちとパテうちのを繰り返し、妥協できたらいよいよ塗装です。
   まずは、ボディー色を塗り、ペーパー充ての後、クリアーを吹き、とりあえず塗装は終了です。
   1日ほど乾燥させた後、2000番ほどのペーパーでゴミを落とし、コンパウンドでペーパー傷を落とし、更に鏡面仕上げコンパウンドで、仕上げていきます。    最後にウォッシャーノズル(今回社外品に変えてみました)と配管をほぼ完成です。
   写真はありませんが、ボンネットを交換後、ボンピンを取り付け完成です。
   見難いですが、交換後の写真です。塗装部分をぼかしたつもりなのですが、ほとんどボケておらず、カーボン地の部分が四角なので、多少補修する予定でいます。
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